社会保険労務士とは
相談屋事業「社労士・行政書士・CFPの開業」の続きです。
社会保険労務士とは、日本の労働関係や社会保険制度に関する専門家です。日本の労働法や社会保険についての知識を有しており、個人や企業に対して労働問題や社会保険に関するアドバイスや支援を提供します。
主な業務としては以下のようなものがあります:
- 労働契約や労働条件の相談と助言を行うこと。つまり、従業員と雇用者の権利・義務に関する助言を行い、適切な労働契約を行うことのサポートをします。
- 労働者と雇用者の間に生じる紛争に対して仲裁や調停の手続きを行い、解決に導く役割を果たします。
- 健康保険、厚生年金、雇用保険などの社会保険に関する手続きや申請のサポートを提供します。
- 企業が労働法を遵守するためのコンプライアンス対策や教育、そして労働法遵守の指導などを行います。
- 採用・離職の手続き、給与計算、労働時間の管理など、雇用に関連する様々な事項についてコンサルティングを行います。
社会保険労務士は、国家試験に合格し、所定の要件を満たした者が日本社会保険労務士会に登録して、専門業務を行うことができます。彼らの専門的な知識とアドバイスによって、労働者と雇用者の双方にとって公正な労働環境が促進されることが期待されます。
社会保険労務士の義務
社会保険労務士は、その職業において一般的に以下のような義務を負っています:
- 社会保険労務士は、労働法や社会保険制度などに関する最新の知識を持つことが求められます。法改正や制度変更に迅速に対応するために、継続的な学習や研鑽が必要です。
- 社会保険労務士は、クライアント(労働者や雇用者)の利益を最優先に考え、誠実な対応をすることが重要です。顧客の問題に対して公平かつ専門的な立場でアドバイスを行います。
- 社会保険労務士は、自らが法令を遵守し、倫理的な行動を取ることが求められます。法律や規定に違反する行為をしないよう努めるとともに、個人情報の適切な管理など、倫理的な観点からの配慮が重要です。
- 社会保険労務士は、クライアントから提供された情報を厳密に秘密に保持する義務があります。個人情報の漏洩や不適切な取り扱いを防ぐために、情報管理に十分な注意を払います。
- 労働紛争に対して仲裁や調停を行う場合、公平で客観的な立場を保ち、双方の主張を適切に聞き入れることが重要です。公正な判断を下すために努めます。
これらの義務を順守することによって、社会保険労務士は信頼性が高まり、労働者と雇用者の双方に対して適切な支援を提供できるでしょう。
特定社会保険労務士とは
特定社会保険労務士とは、個別労働紛争における代理人としての業務が認められた社労士のこと。
私は、特定社労士の資格を取得したのは、社労士の資格を取得して4~5年たった「51歳」の時ですので、取得してから既に15年以上たっていますが、特定社労士の資格を活かしたことはありません。
1990年代以降、個別労働紛争等が増加したことにより、2005年にADR法が制定されました。
これによって、法律的サポートができる人員の拡大が必要となり、2007年には社会保険労務士法が改正されました。
紛争解決手続き代理業務試験(通称:特定社労士試験)に合格をし、かつ付記申請をした社労士に対して、紛争解決手続きの代理業務が認められることになったのです。
通常の社労士業務に加えて紛争解決手続きの代理業務が可能になった点が、特定社会保険労務士と社労士との一番の違いとなります。
社労士の上位資格というわけではありません。
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